「吐き気を伴う頭痛」
約20年美容師をしてきましたが、始めてから4,5年が過ぎた頃から肩こりがひどくなってきて、頭痛が出始めました。仕事上、嫌な顔もできず薬を飲んで痛みを抑えていました。特に冷房が直接当たると確実に頭痛が起こるようになり、寝れなくなることもあります。
右でハサミを持つのでやはり右肩がこることが多いですが、最近では全体に凝っていてひどくなると頭痛が起こり、吐き気を伴うことも稀ではありません。
カイロプラクティック解説
美容師を20年もされてきたとのことで、やはり肩の筋肉は普通の人では考えられないくらいカチカチになっていました。
そして、頭痛はトリガーポイントと呼ばれるものが原因でした。トリガーポイントは筋肉に塊ができて、それが元で離れた場所に痛みを感じるものです。肩こりからくる頭痛というのはこれが非常に多いですね。特に、首の前の左右にある胸鎖乳突筋からが非常に強く、軽く摘むだけで叫ぶほどの痛みがありました。もう一つは肩甲骨を引っ張り上げている筋肉の肩甲挙筋、それも右側は腫れあがったように熱っぽくなっていました。
治療は首と背中の関節を柔軟にして、先ほど述べたトリガーポイントのある筋肉をほぐしました。しかし、これだけでは不十分で、神経に働きかけて間違った筋肉の使い方を修正するような治療も行いました。
この方は毎日仕事での負担が大きいので、改善してもまた悪くなるというのをしばらく繰り返しましたが、3か月ほどかけてハサミの使い方や立ち方などを指導し、頭痛はほとんど起こらないまでになりました。
さらに詳しく
この方もそうでしたが、よく片頭痛がありますという患者さんがいらっしゃいます。しかし、片頭痛というのはある定義があって、それに当てはまる方はそんなに多くはありません。ほとんどの場合が首や肩の筋肉からの放散痛(トリガーポイントによる)だと思われます。まれに首の関節に異常があって頭痛を起こしたり、歯や顎関節の問題からなることもあります。
ただし、吐き気がある場合は脳の異常なども考えられますので、症状が続く場合やとても強い場合などは一度お医者さんで検査を受けることをお勧めします。
お仕事などでどうしても冷えたり、筋疲労を起こすような方は寝る前に少し熱いぐらいのシャワーを肩や首の筋肉に当てて血行をよくして、その後軽いストレッチを行うなどのケアが必要でしょう。何年も放っておくと回復するのに相当な期間を費やすことになるので、できるだけ身体をいたわってあげましょう。
ストレッチにも正しい方法がありますので、こちらでお気軽にお尋ねください。
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